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高次脳機能障害

高次脳機能障害は交通事故や頭部のけが、脳の障害などで脳が損傷を受けたため、言語や記憶などの機能に障害が起きた状態を言います。

  • 注意力や集中力の低下
  • 比較的古い記憶は保たれているのに、新しいことは憶えられない
  • 感情や行動の抑制がきかなくなる

このような精神・心理的症状が表われ、周囲の状況に適した発言・行動が出来なくなり、生活に支障をきたすようになります。

また外見上では分かりにくいため、周囲の理解が得られにくいと言われています。
この障害が「見えざる障害」などと表現される事からも、その事がご理解頂けると思います。

しかしこの障害は言葉が一人歩きしてしまい、なかなか正確に理解されていないのが現状のように感じます。
このページをご覧の皆様に、更に分かりやすく、高次脳機能障害がご理解頂けたら幸いです。

良くあるご質問

高次脳機能障害の治療には保険が適用されますか?
各種保険の適用が可能ですのでお気軽にご相談ください。
どのような基準で、高次脳機能障害と診断されるのですか?
脳に明らかな病変が確認できる状態で、さらに、易疲労性、注意・意欲の低下、記憶障害、読み書きなどの障害、段取りやプランがたてられないなど、それらのいずれかが存在する場合に診断されます。
高次脳機能障害はどのような時に発症するのですか?
交通事故による脳外傷が原因の多くをしめますが、脳卒中などの脳血管障害や、脳腫瘍など、あらゆる脳の病気で発症します。
高次脳機能障害の治療方法にはどのようなものがあるのですか?
個別面接によるアドバイスや家族指導。投薬や、個別リハビリテーションが効果的ですが、グループ療法としてのグループリハビリテーションが効果的です。包括的リハビリテーションといって、楽しい時間を過ごすことで高い有効性があると知られるようになっています。当院でも、フラワーセラピーやアロマテラピーなどのグループリハをはじめとして、就労復帰を目指したグループリハも行っております。

高次脳機能障害の症状と、その原因(病態生理)

神経疲労

一定の覚醒レベルを維持するための神経活動に必要な酸素とエネルギーが枯渇した状態です。
神経ネットワークの部分的な離断により意識・覚醒に係わる担当ニューロンが減少したのが原因です。
自他覚症状としては、眠気、怠さ、ときにいらいらなどがありますが、筋肉疲労である肉体疲労とも気疲れである精神疲労とも違って、どちらかというと当事者本人には自覚しづらい症状です。
ところが、この症状に対して、いかに適切に対処するかが、その後のリハビリ治療予後を左右する大問題であることをNYUのベンイシャイ教授は20年以上の臨床経験から明らかにしてきました。当院もその意思を大切に、リハビリ初期から、重点的にケアを進めています。

注意障害・意欲障害/脱抑制

高次脳機能障害は前頭葉障害です。その初源的バラダイムであるGO/NO-GOパラダイム(行け!/止めとけ!)の失調に、ルリアのいう「言語による行為の促通の障害」が加わったものがこれらの症状です。
「口では言うのに全く動き出さない」とか、「あらゆる場面で注意散漫」とか、逆に「ちょっとしたことでキレて大声や暴力」とか、家族や周りの人か゛大変苦しむ症状です。とはいえ、適切なリハビリで必ず回復が期待できる症状でもあります。

記憶障害

注意障害と緊密にリンクして、高次脳機能障害では記憶の障害がみられます。
治療は注意障害のリハビリ、克服にかかっていますが、当事者本人が興味をもてるテーマの記憶保持や、日常生活の多感覚的な記憶再生の補助から訓練を始めます。
高次脳機能障害の症状の中でも最も重要な症状でもありますが、海馬は損傷も受けやすいが同時に神経ネットワークの再生も起こりやすい組織ということで、リハビリにコツが要りますが、最も治療効果を期待できる症状でもあります。

情報処理障害

失語、失行、失認など非前頭葉機能障害の症状とも被りますが、「よく見聞きし分かる」ことが上手くいかなくなった障害として、日常生活の様々な場面で不都合が生じます。
上記のリハビリがうまく進むとそれに応じて回復がみられます。

遂行機能障害

失物事の段取りを決めたり、優先順位を決めて効率よく作業したり、二つ以上のことを同時にこなす時に、発揮される機能で、就労や就学には欠かせないものです。
狭義には、作動記憶(ワーキングメモリ)と同義ですが、広くは、思考の柔軟性、時間感覚の連続性や、ファイナンシャル・プランニング、人生のビジョン設計なども含みます。
リハビリは、こうした複雑な処理をいかに簡略化できるかというスキルの開発にかかっています。そのことで必ず良くなる機能です。

展望記憶障害

遂行機能がだいぶ良くなってきたころに問題になってきます。言われたことを覚えて、一旦忘れて、適切なきっかけで思い出して実行する、つまり未来に実行するイベントをしっかり記憶して、未来に再生して実行するという全てのプロセスが上手く行くことが求められます。
多くのケースで特に就労復帰後に問題になることが多く、「朝、部長と会ったら、「夕方、例の書類見せてね」と言われて、その時は、よ~し!と思ったのにすっかり忘れて家に帰ってきてしまった」、などということになります。
もしくは「必死にそうならないよう脳を過活動にしていくつもの用事を全て一秒たりとも忘れないようにしていて疲れ果てる」といった具合です。
リハビリはメモをいかに活用できるかにかかっています。

時間連続性の障害

高次遂行機能の一部と考えられています。
時間・生活に一定の繋がり感をもてるかどうか、記憶がだいぶ良くなっても、記憶のどっちが前で後かが、自然にわかっているのかどうか。そういうことが、高次脳機能障害当事者は「上手くいかなくなった」と、相当に回復した方でも、ほとんどの当事者の方々がおっしゃいます。
リハビリを始めた段階から、回復した将来のこうした問題への対策が求められます。
とはいえ、受傷後もしくは発症後、何年たってもリハビリは可能です。一度、是非、当院にご相談にお見えください。

脳脊髄液減少症に伴う頭痛

近年、特に交通事故の後遺症として、高次脳機能障害ともしばしば合併しうる問題として、持続的慢性化した髄液漏れの病態が注目されています。
脳を太いキリでえぐられるような烈しくかつ持続する痛みが前景に立ち、これに四肢全身の烈しい痛みとしびれを伴います。
この場合は脳脊髄液圧の低下と脳脊髄の下垂が原因です。根治は脳外科的治療ですが、症状を和らげる効果的な薬物療法があります。是非、医師にご相談ください。

自己モニタリングの障害

自分の障害が良くわかっているかどうか、結構ものは言うけど、自分のことはからっきしわかっていないというのは、障害なのです。そういう人、周りにもいるよなぁ~というところで、いわゆる健常者の病理にもつながってきますが、実際に高次脳障害当事者の場合、全く気づかないうちに、そのことで、ご自分自身が本当に困った状態に追い込まれて理由が分かりません。
ありありとした日常のリアリティーのリハビリは、当事者グループの中で、暖かい当事者やご家族通しの絆を築いて、安心しながら周りを観察することしかありません。
そのことを通して、「ひとの心がわかる心のリハビリテーション」に繋がっていきます。ある日、霞みが晴れたように、ひとのこころの暖かさに気づき、そして等身大の自分が見えてきます。
涙が溢れるかもしれませんが、ここまで来たら、貴方は完全に無敵なのです。

是非、当院で高次脳機能リハビリテーションを始めましょう!

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